市川森一さん

日本のドラマ界を代表する脚本・劇作家である、市川森一さんが先週末12/10(土)にお亡くなりになりました。市川さんは多くのテレビドラマ、映画、舞台の脚本を手がけられた中で、ウルトラマンシリーズの脚本を担当されていたことでも有名です。「ウルトラセブン」(1967-68)「帰ってきたウルトラマン」(1971-72)で多くの名作エピソードを手がけられ、「ウルトラマンA(エース)」(1972-73)ではメインライターを担当されて、壮大なスケールの世界観をウルトラシリーズに与えていただきました。昭和のテレビ特撮の黄金期を飾ったエピソードの数々をつむいでこられた中で、そのエッセンスは最新の「ウルトラマンゼロ」の世界でも多くがいまだ息づいています。いくつか挙げるだけでも以下のとおり・・・

ウルトラセブン第46話「ダン対セブンの決闘」に登場した強敵・にせウルトラセブン!列伝でも放送した「ウルトラマンゼロ vs ダークロプスゼロ」には、にせウルトラ兄弟として、黒幕のサロメ星人ともども登場し、ゼロを苦しめました。

さらに「帰ってきたウルトラマン」のターニングポイントとも言える名作エピソード・・・

第18話「ウルトラセブン参上!」では、宇宙大怪獣ベムスターに苦戦するウルトラマンにウルトラセブンが新アイテム「ウルトラブレスレット」を授けに来る!当時の子どもたちが皆テレビの前で大興奮したエピソードです。

もちろん、このシーンに受け継がれています。現在列伝で放送中の「ウルトラマンゼロ THE MOVIE 」にて、旅立つゼロにブレスレットを授けるウルトラセブン!

そして、市川さんがメインライターを務められた「ウルトラマンA」では・・・

第1話「輝け!ウルトラ5兄弟」にて、ウルトラマンエース本人が語った「銀河連邦」というキーワード。光の国のウルトラ兄弟とともに宇宙の平和のために戦うものが「銀河連邦の一員」である!70年代の円谷プロには、この「銀河連邦」のもとに当時テレビで展開していた「ミラーマン」や「ジャンボーグA」など、他作品の円谷特撮ヒーローがウルトラヒーローと連携していくという壮大な構想がありました。

その「銀河連邦」構想をモチーフに、「ウルトラマンゼロ THE MOVIE」でのゼロと新たな仲間たちとの冒険は創られました。ヒーロー同士の夢の共演ですが、「異なる世界のものたちが互いに助けあい、友だちとなって困難を克服していく」という理想を具体化したものです。

「ウルトラマンA」最終話「明日のエースは君だ!」でのあまりにも有名なエースから子どもたちへのメッセージ・・・

「やさしさを失わないでくれ。弱いものをいたわり、互いに助けあい、どこの国の人たちとも友だちになろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえ、その気持ちが何百回裏切られようと。それが私の最後の願いだ。」

市川森一さん、たくさんの子どもたちへたくさんの大切なものを、本当にありがとうございました。謹んで哀悼の意を表します。